知らないふりをする。言い換えれば、無視する、視なかったことにする。
ありきたりであたりまえの行為と思われる。
しかし、全人類を見渡せば、ある1つの行為を行えない者がきっといる。
”無視”することができない者も。
空き缶が落ちている。そう、落ちている空き缶を見ることができてしまうのだ。
視界に入ることと、”見える”ことは違う。空き缶が見えてしまう者と、見えない者がいる。見えてしまう人間は、さらにそれを拾う者と、拾わない者に分けられる。拾う者は、道徳の脅迫を無視できていない。
事故のニュースで悲しくなる。ニュースも無視できない。誰かが亡くなると、それが他人であっても人間の共感本能が働き、その境遇を想う。事故、悲しみ。不正、非難。逮捕、非難。政治、苛立ち。結婚、妬み。デモ、堂々巡り。
分からないことを考える。考えてしまうのだ。分からないものを分からないままにできる者と、できない者がいる。できない者は考え、知ろうとする。
考える。分からない。知る。分からない。分からない。知る。考える。分からない。知らない。考える。考える。考える。知る知る分からない。知る考える。考える分からない考える。知る知るシル知ルワカラナイカンガエルカンガエルカンガエル分からない。知る知る分からない。分からない。
分からない。
分からない。
分からない。
知る、知ることが出来ない。
考えるしかない。
考える。考える。考える。
分からない。
知らなければならない。
考えなければならない。
無視できない。