人知れずサーカス|歌詠み#2
仏になるため旅に出たあの人をクマに見立てて帽子をかぶせて
一年が十年ぐらいに感じてた 今は五か月ぐらいだもんな
生きるたび積み重なってくもどかしさ できれば償わせてください 罪
顔上げて風呂が冷めてる午前二時 目覚める以外は死ぬのといっしょ
ねむたくて両脇田んぼの夕日道 先の先まで見えているから
飴玉を三つ頬張りマスクする 人知れずサーカス くちジャグリング
私は油 溶け込めないのは仕方がないな あぶられるだろう油だもの
テレビつけ映ったセサミストリート ササミと覚えてた五秒前
指の傷 十年たっても残ってる 小学校のウサギを埋めた日
自販機の前で寝ていたスズメちゃん 暖かくしよう 土のベッドで
今はいないあの人あの子を浮かべてる 今ごろあの世に花が降るかな