陸地より海にゆだねるほうが楽だからぜんぶ海になっちゃえ
赤くなる万能センサー 僕の肌 ニュースも言わない一月の花粉
夜の道 こすれ合ってる男女の手 早くつなぎな もどかしいから
河畔にて木陰に寄り添うカモの群れ 人間にはない冬景色かな
フンが落ち 見上げりゃ電線カラスくん もはや鳥専用の電線
家は暑い 外は寒くて走れば暑い 部屋は暑くて服脱ぐと寒い
夜の月 夕方の月 朝の月 科学は「同一」 歌人は「おもむき」
哀しみに寄り添う冷たい雨が降る 冷たくするのは私だろうか
「新時代」 画面で言い切る偉い人 私には決める権利はないか
「何時代」「なんちゃら時代」と騒いでも 地球はつねに回ってるだけ